お知らせ

第62回「弘済学園 わたしたちが創る展」開催します!

こんにちは、弘済学園採用担当です♪

今回は、12月2日から3日間、東京駅丸の内地下南(動輪の広場)で開催される「わたしたちが創る展」をご紹介します!

 

「わたしたちが創る展」とは

弘済学園で、いきいきと成長するお子さんたちや誇りをもって働く障害のある方の、日中の活動や作業をとおして生まれた木彫作品や鉢花などを展示します。大きな会場で、直接作品を見て、手にとっていただけるイベントとなっています。

 

また、作品の展示・弘済学園職員による療育相談会を行うほか、知的障害や自閉症をもつ利用者さんたちを、一般の方に知っていただく機会としての役割も果たしています。

このブログでは、60年を超えて続く「わたしたちが創る展」の歴史を紐解きながら、実際に展示会に並ぶ作品の一部をご紹介します📝

 

長編ブログとなりますが、ぜひ最後までお付き合いいただければ嬉しいです☺

それではスタート!

 

 

展示会の始まりと歴史

まずは、展示会の始まりをご紹介します。

今から遡ること62年前、展示会の始まりは、弘済学園開設10周年目の1963年(昭和38)年12月に、今の東京ドームの前身、後楽園サウナの待合室(ギャラリー)で始まった「プレ展示会」でした。

「良い作品が埋もれてしまうのはもったいない」と、新聞社の後押しもあり、開催しました。
無事に開催できたものの、「狭いところにお客様が溢れ返ってしまったので、もっと広い会場を探したほうがよいだろう」という感想もあったそうです。

翌年、第2回に向けて、広い会場を探していたところ、弘済学園利用者のご兄弟で結成された「兄弟姉妹の会(通称:BSC)」の皆さんの活躍で、新宿駅・駅ビルで開催できることとなりました。なんと、BSCの皆さんは、当時の園長も知らない間に、新宿駅・駅ビルの社長さんに面会を申し込んでいたのです…!

「私たちは学生で、知恵遅れ(当時の通称)の兄弟を持った者のあつまりです。ついては・・・」という話を受けた社長さんが、「あの堂々とした態度に参ったのですよ。普通は隠しますよね。感じ入って日程を調べたら空いていたので、お貸しすることにしました」とおっしゃってくださったそうです。

後楽園ギャラリーから始まり、新宿駅・駅ビル(新宿マルイシティ)、横浜そごう、そして1997年12月からは、現在につながる東京駅丸の内南口ドーム内特設会場、と場所を変えながら続けてきました。2015年12月からは、JR東京駅丸の内地下南(動輪の広場)に会場を移して、開催しています。

このように、弘済学園の利用者の方を知っていただくイベントとしてはじまったのが、この展示会です。
以前は「ぼくにもできる展」という名称でしたが、この行事に関わるすべての人たちと共に創る作品展という、「共生」の意味を込め「わたしたちが創る展」と改称して現在に至ります。

 

 

展示会に向けて

歴史を振り返ったところで、実際にどんな作品が並ぶのか…その一部をご紹介できればと思います!

展示会では、弘済学園に入所しているお子さんたちの作品のほかに、デイケアセンター(生活介護・就労継続支援B型)に通所されている方が生産する鉢花・ハーブティーを販売します🌼🌱

デイケアセンターに通所されているのは、高等部を卒業された成人の利用者さんです。花苗やハーブティーを生産、販売してその売り上げから工賃を受け取っています。

展示会で販売予定のシクラメンは、生活介護の利用者さんが中心となって取り組んでいます。

今の時期に来年の苗を注文して、ほぼ一年をかけて準備を行っています。5月からは、育った苗をポットに植え替えて、ビニールハウスの中で大きくしていきます。展示会の時期に花を咲かせるためには、夏の時期の管理が大切なのです。気温や湿度、水や肥料など細かくチェックしています。

そして夏の終わりからは、展示会に出品するために、「はぐみ」といって葉の中心を開き、中心に日の光を当てることで、花の数を増やし、花が中心に寄ったきれいな形を作る作業が始まります。

植物は、毎日成長していますので、中心が閉じてしまう前に「はぐみ」を繰り返し行っていきます。また、「はぐみ」と並行して数日おきに肥料を撒いたり、水の管理をしながらきれいな花が咲くように育てています。

手間の掛かる作業ですが、きれいに咲いたシクラメンが展示会の会場に並ぶと、とても迫力があります。
たくさんの方が足を止めて興味を持って下さる、展示会の“顔”のような存在になっていますので、利用者さんも頑張って作業に取り組んでくれています。

 

また、DCCでは2021年からハーブティーの生産、販売を始めました。ハーブティーは、主に就労継続支援B型事業所に通う利用者さんが主体となって作業に取り組んでいます。こちらも、シクラメンと同じように一年をかけて準備を行っています。

農薬や肥料を使わずに育てるため、畑には、前年度の冬に集めた落ち葉を1年かけて腐葉土にしてそれを混ぜ込み、15種類ほどのハーブを一から育てています。春から夏にかけて収穫したハーブは、乾燥させてから、それぞれの種類にブレンドして、ティーバッグに封入し、ハーブティーを生産しています。

ハーブティーが出来上がるまでには、手間と時間がかかりますが、白を基調としたパッケージがシクラメンと良いコントラストになり、展示会の会場での新しい“顔”になっていますので、こちらも頑張って準備を行っています!

 

 

作品の仕上げ作業

作品の仕上げ作業は、担当職員と有志の職員が行っています。

展示会は、弘済学園の利用者さんにとっては、1年間の作業の成果を発表する場になります。作品すべてが、利用者さんが懸命に取り組んだ成果になりますが、さらに映えるように仕上げを行っています。

木彫作品では、ニスを塗って仕上げたり、機織り作品では、できた反物を使ってぬいぐるみやランチョンマットなどの製品に加工したりと、きれいにラッピングをして会場に並べています🎁

そこには、〝より多くのかたに手に取ってもらいたい〟という職員の想いがつまっています。「良い作品が埋もれてしまうのはもったいない」という展示会が始まった時の思いが今もつながっているのです。

 

このブログで紹介した作品・商品は、ほんの一部です。
ぜひ、直接見て触れて、利用者さんたちの日々の歩みを感じ取っていただければ幸いです。
皆さまのご来場を心よりお待ちしております♪

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

【概要】
第62回「弘済学園 わたしたちが創る展」

日時:2024年12月2日(月)~4日(水)
11:00~19:30
※初日となる2日は、10:45~オープニングセレモニーを開催します

場所:JR東京駅丸の内地下南(動輪の広場)特設会場

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